「外国為替」とは、通貨の交換(米ドルと円、ユーロと円、米ドルと英ポンド等)を意味し、「外国為替レート」とはその時の交換価格を指します。
私たちが海外旅行に行く時には、「日本円」をその国の通貨、例えば「米ドル」に交換しますが、この時に1ドル=100円というように、2つの通貨を交換する時の比率を示す価格、「外国為替レート」が提示されます。銀行などで提示されている「外国為替レート」は、ほぼ1日中固定されていますが、実際は外国為替市場、FXマーケットにおいて、24時間刻々と変動し続けています。
外国為替市場とは、一般的に取引所など特定の場所で取引が行なわれているものを示すわけではありません。 外国為替(FX)は、主に電話やコンピューター端末などを使って形成されるネットワークを介して、銀行や証券会社、為替ブローカー、中央銀行などの市場参加者同士が一対一(相対)の関係で取引が行なわれています。
金融機関のみが参加するこの市場を「インターバンク市場」と呼び、銀行や証券会社が顧客(事業法人、機関投資家、個人など)と取引する市場を「対顧客市場」と呼びます。また、外貨預金などでしか外国為替取引を行えなかった個人に対しても、1998年の外為法改正により、外国為替市場に参加することが可能となりました。
外国為替(FX)は世界中で行なわれており、時間も価格もグローバルに連鎖する巨大なマーケットです。従って各国の金融機関が休業する週末(土・日)や元旦などを除いて24時間取引が可能となります。
各国の金融機関の営業時間中に最も活発に取引が行なわれており、1日の動きを追うと、ニュージーランドに始まり、日本などのアジア、中東、イギリスやドイツなどの欧州、最後にアメリカといったように、時差によって活況な時間帯が24時間途切れずリレーのように繋がっています。特に取引が活発に行なわれている時間帯を「○○市場」と呼び、ニューヨーク市場、ロンドン市場、東京市場が三大市場と呼ばれています。
なお、外国為替市場は24時間眠らないマーケットではあるものの、各国の金融機関が休業する週末(土・日)や元旦などは、インターバンク市場に参加する金融機関が不在となるため、原則として取引は行なわれません。
※弊社プレミアコース(電話取引)の取引時間は月曜日から金曜日の午前8時から午後11時となります。(2019年1月2日より適用)
為替レートは1ドル=「100.00-07」というように表示されますが、これは100.00円から100.07円の間でドルを取引(売買)できるというわけではありません。 レートを提示された側は、1ドルを「100.00円」で売ることができ、「100.07円」で買うことができる、ということを意味します。
前者を「Bid(ビット)」、後者を「Ask(アスク)」と言い、両者を同時に提示する方法は「2Wayプライス(ツーウェイプライス)」あるいは「2Wayクォート(ツーウェイクォート)」と呼ばれ、外国為替(FX取引)では最もポピュラーなレート表示方法です。
円高/円安とは、外国通貨に対する円の変動方向を意味します。
「他国の通貨に対して円の価値が高くなる」ことを円高、逆に「円の価値が安くなる」ことを円安と表現します。例えば、日本人が価格500ドルの輸入品を購入する場合、1ドル=100円の場合は50,000円、1ドル=110円の場合は55,000円を支払う必要があります。仮に、1ドルが100円から110円になれば、円の価値がその分下がることになるため、同じ500ドルの輸入品でも5,000円多く支払わないと買うことができません。
また、ドルと円の関係から言えば、円安はすなわちドル高です。この例では、ドルの価値が上がったため、アメリカ人は同じ500ドルの輸出品で5,000円多く受け取ることができる訳です。
為替レートの変動要因を教科書通りに説明すれば、「外国為替市場ではさまざまな参加者がそれぞれの思惑や必要に応じて外貨を売買しており、その需要と供給のバランスによって為替レートは変動します。」ということになります。
しかし、話をもう少しシンプルにするために市場参加者の目的を考えてみると、究極の目的は「損をしない、得をしたい」ということに集約されるでしょう。外国為替取引(FX取引)で得をするための基本は「強い国の通貨を保有し、弱い国の通貨を持たない」ということです。「強い国」とは将来にわたって経済が成長していく(あるいは高いレベルで安定している)、政治が安定している国のことをいいます。
市場参加者は、金利やその国の経済の成長性、財政の健全性、戦争・テロなどの地政学的要因などを根拠に「強い国」を探してその国の通貨を保有します。これとは逆に、「弱い国」になりそうな国の通貨は売られてしまうのです。
スワップポイントとは、2国通貨間の金利差額、調整額により生じる、外貨預金の金利に相当するものです。FX(外国為替証拠金取引)において、10万米ドル(/円)を買うという場合、インターバンク市場(銀行等)から10万米ドル相当の円(1米ドル=100円の場合は1000万円)を借り、その円を元手に10万米ドルを買って運用する、という形を取ります。10万ドル相当の円を借りる場合、その期間中は金利を支払う(例:円金利…年0.10%)必要がありますが、同時に10万米ドルを保有・運用することになるため、外貨預金と同様に金利を受け取る(例:米ドル金利…年2.00%)ことができます。「受取金利(年2.00%)-支払金利(年0.10%)」がプラス(年+1.90%)であれば、原則としてその金利差分(スワップポイント)を日々、日割りで受け取ることができます。逆にマイナスであれば、その分を日々、日割りで支払います。なおスワップポイントは、NYクローズ(日本時間AM7:00、夏時間はAM6:00)時点での未決済のポジション(建玉)に対し自動的にロールオーバーという受け渡し日の繰り延べ処理がされ計算されます。建玉を翌日に持ち越さず、当日中に決済した場合は、スワップポイントは発生しません。
スワップポイント付与日数は、各国の休日(銀行休業日)等により、計算が異なる場合がありますが、水曜日→木曜日の建玉持ち越しはスワップポイント3日分、その他はスワップポイント1日分、というのが基本パターンとなります。
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